ひかり社会保険労務士法人

お問い合わせ

社労士ブログ

義務化2年目のストレスチェック

2017年5月19日 金曜日

ゴールデンウィークが明けて早くも2週間が経とうとしていますね。
連休の影響で5月は稼働日が少なく、忙しい思いをされている方も多いのではないでしょうか。
5月といえば話題に上るのが、2つ前の記事でも触れておりました五月病。
五月病に限らず、メンタルヘルスの不調は様々な要因で誰にでも起こり得ます。
仕事内容に関することや成績、人間関係等々、職場でのストレス要因は色々と考えられます。
日々高いストレスにさらされ続けていれば、いつしか不安から鬱になり、休職や退職に至るケースもあるかもしれません。

 

そうしたメンタルヘルス不調によるリスクを未然に防ぐための施策として、平成27年12月より労働者が常時50人以上いる事業所でのストレスチェックが義務化されました。
毎年1回、すべての労働者※に対してこの検査を実施し、実施状況は労働基準監督署に所定の様式で報告しなければなりません。
(※ただし、契約期間が1年未満の労働者や労働時間が通常の労働者の4分の3未満の短時間労働者は義務の対象外)
ストレスチェックを行わなかった場合の罰則規定はありませんが、この報告を行わなかったり虚偽の報告をした場合には、50万円以下の罰金に処せらることがあります。

 

50人未満の事業所については今のところ努力義務となっていますが、実施して以下の要件を満たせば費用の助成を受けることができます。

① 労働保険の適用事業所であること。

② 常時使用する従業員が派遣労働者を含めて50人未満であること。

③ ストレスチェックの実施者が決まっていること。

④ 事業者が産業医資格を持った医師と契約し、ストレスチェックに係る産業医活動の全部または一部を行わせること。

⑤ ストレスチェックの実施及び面接指導を行うものは、自社の使用者、労働者以外の者であること。

 

 

助成される費用については以下の通りです。

① ストレスチェックの実施・・・1従業員につき500円

② ストレスチェックに係る産業医活動・・・1事業場あたり産業医1回の活動につき21,500円(上限3回)
※500円と21,500円はそれぞれの上限額。(実費額が下回る場合は実費額が支給されます。)

 

なお、昨年とは助成金について以下の点が変更されています。

①小規模事業場登録届出が無くなりました。

②実施対象期間が1年度単位となりました。

③申請期間が4月15日から翌年度6月30日までとなりました。

④助成金の対象となる産業医活動が
 ・  ストレスチェック実施後に面接指導を実施すること
 ・  面接指導の結果について、事業主に意見陳述をすること
  の2点のみとなりました。

 

事前に申請が必要だった小規模事業場登録届が無くなり申請期間が延びるなど、
昨年に比べて若干緩和された内容となっているかと思います。

 

義務化一年目となった昨年は、従業員にとってはストレスチェックは義務ではないため受検拒否をするなど、実施したものの受検率が低くなるケースもあったようです。
また、受検して「高ストレス者」と判定された労働者に対する医師の面接指導を労働者の申し出により実施することが義務付けられていますが、実際に面接指導を申し出る労働者が少ないなど、結果を対策につなげていくという点でも課題を残しました。

 

ストレスチェックはそれ自体が目的ではなく、労働者がメンタルヘルス不調になることを防止し、また不調にならないための職場環境づくりに役立てていくための制度です。
義務となっている事業所様はもちろんですが、50人未満の事業所様も助成金など利用し、制度を活用されてみてはいかがでしょうか。

 

 

●厚生労働省のこちらのページもご参考になさって下さい。↓
ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等

 

●助成金に関してはこちら。↓
「ストレスチェック」実施促進のための助成金の手引(平成29年度)

 

 

「産業医」に関わる法改正

2017年5月11日 木曜日

「産業医」は労働安全衛生法により常時50人以上の労働者を使用する事業場において選任しなければならないとされており、事業場において労働者の健康管理等について専門的な立場から指導・助言を行う医師の事を言います。

 

この春、その産業医に関わる法改正が行われますので、今回はその内容についてご紹介したいと思います。

 

まず平成2941日施行の法改正では、産業医を選任する際の要件が新たに定められ、

下記の点に当てはまる方をその事業場の産業医に選任することはできなくなりました。

 

 

1. 事業場が法人の場合、当該法人の代表者

 

2. 事業場が法人でない場合、その事業を営む個人

 

3. 事業場においてその事業の実施を統括管理する者

 

つまり、その事業場の代表者や個人事業主である医師を、当該事業場の産業医に選任することはできないという事です。

 

 

 

続いて、平成2961日施行予定の改正では、下記3点の改正が行われる予定です。

 

1.産業医の定期巡視の頻度の見直し

改正前:少なくとも毎月1回は作業場等の巡視を行う

改正後:事業場から毎月1回以上産業医に所定の情報が提供する場合であって、事業者

    の同意がある場合には、巡視の頻度を少なくとも二月に1回とする事が可能

    ※所定の情報とは以下の2つです

     ① 衛生管理者が少なくとも毎週1回行う作業場等の巡視の結果

     ② ①に掲げるものの他、衛生委員会等の調査審議を経て事業者が産業医に

       提供することとしたもの

 

 

2.健康診断の結果に基づく医師等からの意見聴取に必要となる情報の医師等への提供

事業者は、各種健康診断の有所見者について医師等が就業上の措置等に関する意見具申を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を当該医師等から求められたときは、これを提供しなければならない

 

 

3.長時間労働者に関する情報の産業医への提供

事業者は、毎月1回以上、一定の期日を定めて、時間外労働(※)が1月当たり100時間を超えた労働者の氏名及び当該労働者に係る超えた時間に関する情報を産業医に提供しなければならない。

(※休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間)

 

 

 

 

今回の改正は、過労死やメンタルヘルス等に対する防止策の重要性が増す中で、産業医の役割や位置づけを見直す意味合いがあると言えます。

 

産業医を選任しなければならない規模の事業所様は、この機会に法改正(予定)の内容についてご確認いただき、対象ではない事業所様も労働者の健康管理等について改めて整理されてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

連休前に、仕事の整理を。

2017年4月28日 金曜日

世間では、いよいよ明日からゴールデンウィークです。

サービス業は搔き入れ時ですし、

月末月初は繁忙で休みどころではない!という職種の方もいるかと思いますが、

待望の長期休み!の方も多いでしょう。

 

だ、ゴールデンウィークと同時期に話題になるのが「五月病」です。

正式な病名ではありませんし、医学的定義も無いようですが、

4月に新しい環境に飛び込んで連休が明けた頃に、気力がわかない、体が重い、食欲が無いなど、

心身に出てくる不調のことをそう呼んでいますね。

きっと多くの人が「五月病かも・・・」と感じたことがあるのではないでしょうか。

 

新入社員に多いと言われますが、長く働いている人でも何をきっかけに五月病になるかわかりません。

羽目を外しすぎないなど連休の過ごし方も大切ですが、連休に入る前の仕事の片づけ方も大事になって きますね。

もちろん全ての仕事をきれいサッパリ片づけられたら、言うことありません。

しかし、そうはいかないのが現実です。  

 

連休の最終日になって「明日から仕事だ、どうしよう、何から手をつけよう・・・」と不安な状態で 出社日を迎えないための、簡単な方法があります。


休みに入る前に、休み明けの仕事を書き出す、それだけです。

 

当法人では業務日報をつけていて、その日にした仕事と、持ち越した仕事も記録するようにしています。

それだけですが、随分と頭が整理できるものです。

代表がスタッフの仕事を把握するだけでなく、自身の仕事の整理にも大きく役立っています。 (とはいえ、私はいつもなぐり書きのような日報です)

 

残念ながら、五月病からやむなく退職に至るケースもあるようです。

上司の方は連休前に、皆さんが仕事の整理が出来ているか一度確認されてみてはいかがでしょうか。

頭が整理できれば、休み明けの不安は少し軽減できるかもしれません。

 

 それでは、素敵なゴールデンウィークをお過ごしください!

「働き方改革」へ向けて監督・指導を強化

2017年4月21日 金曜日

4月も後半を過ぎて葉桜が目立つようになってきました。これからは若葉が芽吹いて新緑が美しくなってくる季節ですね。

さて、少し前の話となりますが、厚生労働省は4月3日付で「平成29年度地方労働行政運営方針」を策定し、その中で、働き方改革へ向けて監督・指導を強化する意向を明らかにしました。

長時間労働の是正や非正規雇用労働者の待遇改善など、労働者が安全で健康に働くことができる職場づくりを目指すものとなっており、そのための取り組みとして、事業場への監督・指導を徹底するとしています。
具体的には、以下のような内容となっています。

 

●長時間労働是正等に関して

  • ・労使当事者が時間外労働協定を適正に締結するよう関係法令の周知を徹底
  • ・特別条項付き時間外労働協定を結んでいる事業場で、限度時間を超える時間外労働に割増賃金率を定めていないなど不適正な部分が発覚した 場合の指導を重視
  • ・時間外・休日労働が1カ月当たり80時間を超えている恐れのある事業場、長時間労働による過労死などの労災請求が行われた事業場への重点的な監督指導
  • ・違法な長時間労働や過労死などが複数の事業場で認められた企業の経営トップに対する都道府県労働局長による指導の実施、及び企業名の公表の徹底

●非正規雇用労働者の待遇改善に関して

  • ・事業場における雇用管理体制の整備と定着を促す
  • ・重大、悪質な法令違反に対しては厳正に対処し、司法処分事案と監督指導結果については積極的に公表
  • ・解雇・賃金不払いなどの申告事案に対しては迅速に対応し早期解決を図る

●外国人技能実習制度に関して

  • ・事業主に対する労働関係法令の周知、労働契約締結時の労働条件の書面による明示、賃金支払の適正化の徹底
  • ・「人身取引取締りマニュアル」を参考に監督、調査を実施。暴行、脅迫等技能実習生の人権侵害が疑われる等、悪質で社会的に看過できない事案について積極的に司法処分する

 

 

詳細については以下のリンクもご覧ください。

平成29年度地方労働行政運営方針(概要)(PDF:201KB)

平成29年度地方労働行政運営方針(PDF:718KB)

 

最近はこうしたことに関するご相談も多くなってきました。
何か気になられることなどありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

花より、、、

2017年4月12日 水曜日

4月も中旬にさしかかり、桜も散り始めてしましました。

桜の見ごろは本当に一瞬ですが、今年は雨が続き非常に残念です。

 

あいにくの雨でも、桜の名所はどこも賑わいますが、

当法人は滋賀にて桜を楽しみました。

 

 

48日、

美味しいいちごに近江牛、そして見ごろの桜を求めて全員で滋賀県に日帰り旅へ。

 

まずは、『いちご狩り』で旬のいちごをたくさん頂きました。
伺った農園では普段スーパーでは目にしない4種類のいちごを頂く事ができ、それぞれの味の違いを楽しみました。


いちご1

各自お気に入りのいちごを見つけて、気づけばあっという間にお腹いっぱいに、、、

いちご2
 
 

続いては、近江牛のお店で昼食。

 

前菜から近江牛を頂き、メインではステーキにハンバーグ。


肉1


どれも絶品で、話すことも忘れて贅沢な昼食を頂きました。

 
肉2
 

 

美味しい昼食にお腹も心も満たされ、最後に向かったのは琵琶湖博物館。

琵琶湖の歴史から琵琶湖に生息する生物について、子どもも大人も一緒に楽しく学べるよう工夫されています。見るだけでなく、「におい」や「感触」を体験することができました。

琵琶湖と言えばブラックバスなどの外来魚のイメージが強いですが、本来の琵琶湖にはこれだけ多くの生物がいるのかと驚かされました。

 

 

 
敷地内にはたくさんの桜があり、琵琶湖を背景に満開の桜を見る事ができました。

その綺麗な景色をお届けしたいと思ったのですが、、、

気づけばこの日は一枚も桜の写真を撮っていませんでした、、、

 

 

“花より団子”な旅行記となってしまいましたが、桜が見られるのもあと少しです。

今週末も天気が心配ですが、見納めに足を運んでみられてはいかがでしょうか。