ひかり社会保険労務士法人

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年末調整書に向けて

2024年11月26日 火曜日

こんにちは。ひかり社労士法人のブログをご覧いただきありがとうございます。

11月も後半に入り、年末調整の時期となりました。

当法人では、事前に税理士によるセミナーを職員全員で受講し、基本から今年の法改正までを確認しました。

今年の年末調整の主な改正点は2つです。

 1.定額減税

令和6年6月より給与・賞与での定額減税(月次減税)が実施されていますが、年末調整の際に改めて令和6年12月31日時点の定額減税額に基づき、所得税額の精算を行う必要があります。これに伴い、給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書の様式が変更され、「定額減税に係る記載欄」が追加されました。源泉徴収票や源泉徴収簿にも定額減税に係る記載が必要です。

  2.保険料控除申告書の簡素化

保険料控除申告書の様式において、続柄の記載欄が削除されました。

勤務歴の長い職員から、入社から比較的日の浅い職員も在籍していますが、全員で学びの機会を設け知識・情報を共有しています。

また、セミナー後も朝礼などの時間を使って随時情報をアップデートしたり、実際の業務に落とし込むための意見交換を行いながら日々の業務に活かしています。

個人業務も多いですが、意見や事例を共有し合うことで所内の連携を図り、一丸となって季節業務にも取り組んでいます。

住民税の特別徴収

2017年5月26日 金曜日

こんにちは。

最近さわやかな天気が続いていますね。

当法人のすぐ近くには京都御所があり、この季節は昼休みにベンチで休んでいるサラリーマンを見かけることもあります。

 

さて6月より、住民税の新年度の徴収が始まります。

給与から住民税を控除し、事業主が従業員に代わって納付する制度を「特別徴収」といい、

個人が納付するのを「普通徴収」といいます。

 

平成29年から、各市区町村が特別徴収の徹底をよびかけているのをご存知でしょうか。

普通徴収より確実に税収を上げ、滞納を防ぐため・・・とは思いますが、先日、少し驚かされたことがありました。

 それはとある市区町村から、1月末に提出した給与支払報告書で「普通徴収」と指定した従業員について、事前の連絡なしに特別徴収に変更され、税額通知書が事業所に届いた というものです。

役所に問い合わせたところ「皆さまに特別徴収のご協力をお願いしております」と、にこやかな声で返答が。

なぜ普通徴収を希望するのか?という問い合わせの電話は何件かあります。

でも、まさかここまで強硬策を取られるとは・・・と正直驚きました。

 もちろん、税金はちゃんと納めなくてはなりませんし、毎月の給料から控除できれば納め忘れが無いという点では、特別徴収を徹底する方針は分かります。

ただ、色々な従業員が存在するのも事実です。

 

 給与が毎月支給されない

 支給されても、額が少なく控除できない

 他の給与から控除されている

 退職したため控除できない

 

このような場合は、特別徴収が出来ないため普通徴収となります。

役所には、もう少し配慮ある対応をしてほしかったなと思いました。

 

特別徴収は今後も強化され、京都市は平成30年度には原則、すべての事業者を「特別徴収義務者」に指定するそうです。つまり、今回のようなことが来年は京都市でも起こりうるのですね。

 特別徴収の税額通知書が届いているのに、面倒だからと納付せずに放置してしまうと、地方税法による罰則(10年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金)を受けることになります。

 従業員が10人未満の事業所は、申請し承認を受ければ、納付の特例といって、納付回数を年2回に減らすこともできますので、該当する事業所は検討されてみてはいかがでしょうか。

※所得税の納付特例とは納付期日が違いますので、ご注意ください。

同月内に入社、退社した従業員の社会保険料の控除について

2017年2月3日 金曜日

ひかり社会保険労務士法人のブログをご覧いただきましてありがとうございます。

まだまだ寒い日が続いておりますが、今後春にかけては従業員の入退社が増えていく時期でもありますね。

様々な事情で、入社したもののすぐに辞めてしまう方もおられると思います。

中には、入社したその月に退社してしまったという場合もあるかもしれません。

そういった時に、お給料からの社会保険料の控除をどうしたら良いか?というお問い合わせをいただくことがございます。

 

結論から申しますと、同月内に資格の取得と喪失があった場合の社会保険料の控除については以下のようになります。

 

・厚生年金保険料 → お給料から控除しない場合もある

・健康保険料 → お給料から控除する

・介護保険料 → お給料から控除する

 

厚生年金保険料を「控除しない場合もある」としているのは、あとで控除した分が還ってくるケースがあるからです。還ってくるケースとは以下の二つです。

 

1.  同月得喪した月内に転職先の他社で社会保険に加入

2.同月得喪した月内に退職者本人が手続きして国民年金に加入

 

同じ月に社会保険の資格取得と喪失を行うことを同月得喪と呼びます。

平成27101日より、同月内に退職者本人が国民年金加入の手続きをした場合にも厚生年金保険料の還付がされるようになりました。

社会保険の被保険者期間は月単位で計算されますので、同月得喪した退職者に関しては、期間が1カ月に満たなくてもひと月分の厚生年金保険料を納付します。

ただし、同月内に国民年金に、もしくは他社で厚生年金に加入した場合は、その月は国民年金の、新しい会社での被保険者となるので、元の会社で徴収された厚生年金保険料に関しては還付されるのです。

以前も、退職者が同月得喪した月内にさらに転職先の会社で社会保険に加入した場合には還付されていました。

ですが、自動的に年金事務所から通知があるわけではなく、申し出によって事実確認後に手続きをし還付されるという仕組みだったため、事業所は退職者が新しい厚生年金に加入したことを知ることなく、保険料は徴収されたままとなることも考えられました。

この場合でも、同月得喪月に関して年金受給額に反映されるのは、新しい事業所の分のみとなります。

そのため、平成2710月以降は、厚生年金・国民年金共に、加入の手続きがなされた段階で年金事務所から元の事業所へ自動的に郵送にて通知されるようになりました。

 

ここで注意しなければならないのは、12ともに、手続きがなされていなければ還付はされないということです。

他社で社会保険に加入する場合は転職先の担当者が手続きをするでしょうが、国民年金に加入する場合、万が一退職した本人が手続きを行わなければ、同月得喪月の保険料は徴収されたままです。

他社での社会保険加入にしても本人での国民年金加入にしても、手続きがあって初めて年金事務所からその旨の通知が届き、その通知に従って申請を行うことにより、いったん徴収された保険料が還付されるのです。

 

なお、健康保険・介護保険については、年金のように将来受け取る額に影響するものではないため、このような規定はありませんので、お給料から控除することになります。

 

同月得喪でも厚生年金と健康保険で取り扱いが異なるなど複雑な面もありますが、以上がご参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。